パソコンの能力

午前1:

・座学「パソコン選定のポイント、最新のサポート詐欺手口」

 

午前2:

・座学「パソコン選定のポイント、最新のサポート詐欺手口」

 

午後1:

・見学・相談・入会手続き「前習っていたが、新しい機器を購入したらわからなくなった」

 

午後2:

・相談「約1か月ぶりにパソコンを点けたら画面が出てこない」

 

午後3:

・Word「表の操作、ページ設定」

 

 

 

先日教室からのLINEでパソコンのチラシを回覧させていただきました。

パソコンの値段・能力を大きく左右させる部品として、「CPU」があります。

この部品の能力が高いとすべての操作・処理が早く終わります。

 

逆に言えばCPUの性能が低いとWindows Upodateやセキュリティソフトの更新に時間がかかります。

 

本日午後2で持込された方のパソコンも24時間過ぎていますが更新が終わりません。

持ち込まれて丸一日経ちますが、まだ更新中です。
持ち込まれて丸一日経ちますが、まだ更新中です。

ではこのパソコンの能力は低いのでしょうか。

パソコンに搭載されているCPUは、型番で検索するとメーカーのページなどで確認ができます。

型番は液晶の周辺か裏面に記載があります。
型番は液晶の周辺か裏面に記載があります。

このパソコンはNEC製の「NS700/D」でした。

検索するとNECのページが出てきました。

ここのCPUの項目に書いてありますね。

この機種のCPUはインテル製「Core i7」の第6世代。
この機種のCPUはインテル製「Core i7」の第6世代。

この機種に搭載されているCPUは「第6世代 インテル Core i7-6500U」です。

 

「インテル」というのはCPUのメーカーです。

CPUを作っているメーカーは非常に少なく、ほぼすべてのCPUはインテルかAMDという会社が作っています。

 

以前はインテルのシェアが多かったのですが、最近はAMDのものも増えてきました。

同レベルの能力だとAMDのほうが割安なことが多いです。

ただし、ソフトによってはインテル製のCPUしか動作確認していないこともあります。

 

実績ならインテル・価格ならAMDというイメージですね。

 

 

 

「Core i7」という部分はブランド名です。

インテルは以下の6つのブランドを作っています。

  • Core i9
  • Core i7
  • Core i5
  • Core i3
  • Pentium
  • Celeron

上のほうが性能・価格・消費電力が高いです。

つまりこの方のパソコンは上から2番目の性能を持つCPUということになります。

 

実はCPUのメーカー・ブランドはほとんどの場合パソコン本体にシールで確認することができます。

 

6段階中2番目の性能を持つ、インテル社の「Core i7」のCPU
6段階中2番目の性能を持つ、インテル社の「Core i7」のCPU

それだけ性能の高いパソコンでもこんなに処理に時間がかかるのでしょうか。

これにはいくつか理由があります。

 

 

 

まずはCPUの型番の最後の部分「6500U」にあります。

 

数字の部分「6500」は世代を指します。

インテルは毎年のように新しいCPUを販売しており、だいたい1年で千の桁が変わります。

このCPUは第6世代になります。

 

ちなみに今年販売されたものが12000番台、つまり12世代です。

なのでこのパソコンは6年前(2016)のCPUということになるんですね。

 

 

 

ちなみに、最上位ブランド「Core i9」は2017年に発表されたものなので、購入の段階ではCore i7は最上位のCPUといえます。

 

それでも、6つも世代が変わるとこんなことになるんですね。

 

 

 

CPUの能力を示すわかりやすい数値に「ベンチマーク」というものがあります。

これは負荷のある作業をさせて、かかった時間をもとに算出される数値です。

 

ネットでCPUの型番と「ベンチマーク」というキーワードを入れて検索すると計測結果が出てきます。

CINEBENCHで2回計測してだいたい「800」
CINEBENCHで2回計測してだいたい「800」

「CINEBENCH」というベンチマークでの数値は約「800」

同じサイトにすべてのCPUの数値をランキング化した一覧がありましたので引用します。

すぐ上に第7世代のi5、4つ上に第3世代のi7が。
すぐ上に第7世代のi5、4つ上に第3世代のi7が。

ひとつ上に「core-i5-7200U」があります。

ブランドでは下のはずのi5ですが、1年経てばi7と同等の能力になるんですね。

 

また、4つ上に「i7-3770」があります。

こちらは同じi7ブランドで世代が古いのに上にランクインしています。

 

これは6500の後につく「U」が関係しています。

この「U」はノートパソコンなどのモバイル機器用の省電力CPUなんです。

そのため同じブランド・型番でも少しスコアが落ちるんですね。

CPU。通常はなかなかお目にかなうことがありません。
CPU。通常はなかなかお目にかなうことがありません。

 

ちなみに、このCPUというのはなかなか交換はできません。

というのも、CPUの裏側にある差込口の形状がすぐ変わるんですね。

そのため、新しい世代のCPUに変えることはできないと思ってもらったほうがいいでしょう。

 

なので、新しいパソコンを購入する際はCPUだけはケチらないほうがいいです。

メモリやストレージ(保存領域)はある程度増やすことはできます。

 

 

 

なお、このCPU「インテル Core i7-6500U」は決してランクの低いものではありません。

正直まだ現役で行けると個人的に思います。

 

動作が遅いのは保存領域であるストレージがHDD(ハードディスク)という読み書きが遅い装置だから。

ここをSSDという読み書きの早いストレージに換装すれば動作は早くなります。

ということでこれから換装の手術に入りま~す。